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秘密の花園 1

野山を歩いていると、ときどき不思議な出会いがあります。

ナギラン(上2枚の写真)に出会ったときもそうでした。
4年前の夏、いつもより遠出をして、この森の植物を見に出掛けました。植物を見ながらのんびり林道を歩いていると、石に腰を下ろして休んでいるおじいさんがいました。その人を見掛けた瞬間、なんだか不思議な感じがしました。どう不思議なのか、うまくは言えませんが、普通の人とちょっと違うような雰囲気がしたのです。

いつも出掛けている野山とは違う環境なので、初めて見る植物や見慣れない植物がいくつか見られました。図鑑を広げたり、写真を撮ったりしていると、あのおじいさんが話しかけてきました。話の途中、おじいさんは前方の森を指差して、「向こうの山に白いランが咲いているんだ」と言いました。タシロランが咲いているのを見ていたので、そのことかと思い聞いてみたのですが、タシロランではないという返事でした。結局、おじいさんは「白いラン」とだけ繰り返し、私たちはそのランの咲いている場所を聞いたりしないで別れました。

タシロランが咲いている場所に戻って、写真を撮っているとあのおじいさんが通り掛りました。タシロランを見ながらもう一度聞いてみましたが、やはりおじいさんの言う「白いラン」は別のランのようです。その後、おじいさんは細い林道に入って行きました。タシロランの写真を2~3枚撮ってから、私たちもその林道に入りました。あまり人が歩かないのか、細くて寂しげな林道でした。少し遅れただけなので、すぐにおじいさんに追いつくかと思っていたのですが、いくら歩いても人の気配がしません。

林道の途中に少し開けた斜面がありました。何を思ったのか、夫が急にその斜面を登ってみると言い出したのです。10mくらい登ったでしょうか。ふいに、革質で光沢のある一枚の葉が目につきました。そして、その葉の脇には白い蕾をつけた茎もありました。以前、高知県で見せてもらったナギランの葉に似ています。ナギランは、内側が赤紫色を帯びた白い花を咲かせます。

その後、おじいさんとは再開できませんでした。おじいさんの話していた「白いラン」がナギランだったのか、はっきりしたことは今もわかりません。けれど、あのおじいさんと話をしていなかったら、この森でナギランには出会えなかったように思います。

ナギランの上の写真は蕾、下は果実です。果実は1年以上緑のまま残っているそうです。

下の写真(3枚目)はマヤランてす。こちらもまだ蕾でした。ここではサガミランモドキも見られるのですが、今年はまだ出ていませんでした。
マヤランは、白い花に鮮やかな赤紫色がくっきりとして眼も覚めるような美しさです。サガミランモドキは、緑色を帯びた白色で凛とした花を咲かせます。
マヤランもサガミランモドキも、この森に咲く花は透き通るような白色で、とても美しくて上品な感じがします。

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コメント

もう,伏せーっ! ランラン,な時期ですよね。
この頃,思い出すのは,ヒナさんが我が家の近所の林の中で見つけた,おーっ! 白い海のラン。
あのときは3株くらい見つけたのに,今はゼロ。
仕方ないな,と思うものの,今でもその場所を通るときは,地面をじろじろ見ています。

投稿: はるこ | 2007年7月 9日 (月) 16:57

はるこさん

懐かしいね。あの白いラン。もう一度、あの林で白いランの花を見たいなぁぁぁ・・・。
あのランは、環境の変化に弱いみたいですね。私が知っている別の場所では、近くで道路工事が始まったら見られなくなってしまいました。

投稿: ヒナ | 2007年7月10日 (火) 00:08

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