清瀬市下宿のふせぎ ( 5月3日 )
清瀬市下宿に古くから伝わる「ふせぎ」という民俗行事があります。ふせぎとは、その地区に病気や災害などの悪いものが入ってこないように、藁で作った大蛇などを地区の入り口に取り付けて侵入を防ぐ行事です。
地区の入り口(観音坂)に2本の大木があります。その幹に大蛇を取り付けます。
足場ができていました。
近くの円通寺の長屋門の下で毎年新しい大蛇を作って、観音坂まで地区の方々が運び、2本の木の間に大蛇をかけます。
道路の反対側の木に大蛇のしっぽがかけられます。
大蛇の顔は迫力があります。この迫力なら悪いものも逃げていきそうです。
平成元年3月に清瀬市下宿のふせぎは東京都指定無形民俗文化財になりました。貴重な民俗文化のひとつで、清瀬下宿ふせぎ保存会の方々によって大切に守られています。
今はあまり見掛けませんが、日本の各地に「ふせぎ」のような行事が伝えられていました。木と木の間に大蛇をかけたり、縄を張ってサイコロ(博徒が入ってこないようにという意味)やタワシ(災いを洗い流す)などを取り付けたり、札を掲げたりしました。
「ふせぎ」は災いを防ぐ、という意味だろうと思います。ほかに、それぞれの地方によって、「道切り」とか「辻切り」などと呼ばれています。
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